形成外科コラム
ニキビ治療 保険治療と自費治療について
2024年10月03日
ニキビには軽傷から最重症まで、また類似疾患も多く、正確な診断が必要になってきます。
ニキビ治療には服薬・外用薬を使用した保険治療が第一選択になります。 スキンケアや食事管理、睡眠など生活習慣も重要になってきます。
まずは保険治療の薬の種類の説明をします
【外用薬】
・ベピオ(ゲルとローションタイプがあります):抗菌作用とピーリング作用(過酸化ベンゾイル)によって毛穴のつまりを改善します。
・ディフェリン(ゲル):皮膚の角化を調節(レチノイド作用)し毛穴つまりを改善します。
・エピデュオゲル:アクネ菌を殺菌し、毛穴つまりを改善する薬です。
・デュアック配合ゲル:過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンが配合されたゲル。抗菌・抗炎症・ピーリング作用などの複数の作用の効果、赤ニキビに効果があります。
【内服薬】
・ビタミンC:抗酸化作用によって皮膚の炎症を抑え、ニキビの発生を抑制します
・ビタミンB2:過剰な皮脂を抑えます。
・ビタミンB6:皮脂分泌を適正に保ちニキビや肌荒れを予防・改善してくれます
・漢方薬
これらを組み合わせて使用することもあります。
一見ニキビが減って、綺麗な肌になってきても、ニキビ治療薬を中断すると再発することがあります。ニキビが悪化する前段階の「コメド」を予防していくことが大切です。 肉眼で確認しにくいほどの「マイクロコメド」があるため、3ヶ月以上を目安に治療薬を使い続けることでニキビのできにくい綺麗な肌を目指します。 治療薬は使い初めに皮剥けや乾燥などの刺激症状が現れることがありますがしっかりと対策すれば最小限に抑えることができます。
当院では主に保険診療で治療していますが、どうしても効果がない場合は自費治療をご提案することが可能です。
当院で行っている自費治療
・ケミカルピーリング:酸性の薬剤をお顔全体に塗布し、古い角質や毛穴に詰まった皮脂汚れを取り除き、ニキビ・ニキビ跡などの肌荒れ、毛穴の開きや黒ずみ、お肌のくすみやハリの改善を目的としています。
またターンオーバーの正常化を促すことでニキビの予防効果もあります。
使用しているサリチル酸マクロゴールは刺激もあまりなく、皮がむけるといったこともほとんど起こりません。
施術の後は乾燥しがちになりますので、しっかりと保湿して紫外線対策を行ってください。
・アクネトレント:ソトレチノインというビタミンAの一種の内服薬です。
皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用に優れているため、炎症性ニキビに効果があります。
副作用として、乾燥(口唇・粘膜)ドライアイ、ドライスキン、夜盲があります。
重要な注意点として催奇形性がありますので投与期間中・投与終了後女性は6か月間、男性は1か月間妊娠を必ず回避してください。
また服用中・最終服用後6か月間は献血しないでください。
肝機能や腎機能検査として血液検査をさせていただくことがあります。
服用中は月1回の診察にお越しください。経過を診させていただきます。
女性の方は正常な月経が始まって2,3日過ぎるのを待ってから内服を始めてください。(妊娠していないことを確認する為です。)
・DRX AZAクリア : アゼライン酸20%配合クリームで、ノンコメドジェニック製品です。ニキビの原因になる毛穴つまりを改善してくれます。皮脂の分泌抑制作用・角化の抑制作用・抗菌・抗炎症作用があります。 またメラニン生成抑制効果、美白効果もあります。 催奇形性がないので妊娠の可能性がある女性にも安心して使用できます。 使用時にピリピリしたり、かゆみが生じることがあります。
・ニキビ跡や赤みに対してフォトフェイシャル治療、サブシジョン、マイクロニードル治療も併用しています
保険診療、自費診療を問わず、生活習慣の確認や指導を含めたカウンセリングをしっかり行っています。ニキビ治療薬による刺激などの症状緩和の方法や工夫をお伝えしながらみなさん乗り越えていらっしゃいます。
前向きに治療を頑張ってみたい!綺麗な肌を目指したい!という方、私たちがサポートいたします、一緒に頑張ってみませんか。