形成外科コラム

ほくろをレーザーで削った場合とほくろを保険治療で手術切除した場合の傷跡の経過

2024年10月22日

ほくろをレーザー治療で削った方の治り方の経過です。

レーザー治療後2か月後の時点で、右頸部のほくろを手術で切除しています。

ほくろレーザー切除後、2か月、(診察時よりプラス2か月して並べてください)

半年経過したころより、ほくろのレーザー治療後は目立ちにくくなっています。

 

同じ方が、レーザー治療後2か月後に皮膚腫瘍切除を行った

治り方の経過

一年半経過したらいずれもきれいに治っています

この方は、レーザー治療後の再発もなく、きれいに取られています。

ほくろ治療としては、一回でレーザー治療で取れています。

傷跡という観点で、これぐらいならレーザーがいい、と思われる方もいらっしゃるでしょうし、

これはちょっと跡がめだつな、と思われる方もいると思います。

傷跡に関しては、個人の感想の幅が広いところです。

担当医として、これがいいだろう、というのはお伝えしますが、

これぐらいなら気にならなかったのに。

という方もおられます。

思っていたより傷跡になったという方もおられます。

 

今回の方は、快く経過の掲載を了承してくださいました。

皆さんの治療方針を決めるときの判断材料の参考になれば幸いです。

 

 

・・・・・・・

右頸部の皮膚腫瘍切除術後から肌治療を開始した症例です。手術は保険診療で、以降の肌治療は自費診療と一部保険診療(ニキビ治療)の組み合わせになります。

 

まずは手術~5か月後までの経過です。

手術1週間後に抜糸をし、エレクトロポレーションを施術しました。

抜糸時にみられる右の頬の赤みは、他院でのホクロのレーザー治療跡で、治療から数か月経過していました。

内服(ビタミンC・E、トラネキサム酸)と、化粧品(ビタミンC・E配合化粧水とビタミンA配合美容液)の使用を開始しました。

手術2ヶ月後にニキビのお悩みもあり、内服(ビタミンB2・B6)を追加。

手術5ヶ月後にIPLとピーリング、エレクトロポレーションを施術。

シミと傷跡赤みに対して トレチノインとミラミン(ハイドロキノン配合美容液)の使用を開始しました。

 

 

手術6か月後~10ヶ月後の経過です。

内服と化粧品は継続されています。

頬の赤みも薄くなってきていますが、この時期環境の変化により体調を崩され、ニキビが増えました。

ニキビに対しては保険診療で、ビブラマイシン、デュアックゲル、ベピオローションを処方しています。

当院で手術した右頸部の皮膚腫瘍切除跡はほとんど目立たなくなりました。

 

 

 

 

手術後1年2ヶ月~1年5か月後の経過です。

このころには体調も回復され、ニキビも落ち着いています。

内服と化粧品の継続に加え、美白目的でVC-IPを取り入れました。肌の赤みが落ち着きトーンが上がっています。

 

ホクロのレーザー治療跡はようやく目だたなくなりました。

浅くレーザーを当てた場合、もっと治癒経過は早くなりますがホクロの再発リスクがあります。

深くまで当てることで根治はできますが、治癒経過はこのくらい時間を要します。

 

レーザー治療では、病理診断もできません。以上のことから当院では手術治療をおすすめしております。

 

また、肌治療に関しては症状に応じて保険と自費の治療を組み合わせてご提供しています。

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